CR回路に交流を入力した場合の出力を考えてみます。
コンデンサCのインピーダンスは周波数が低いほど大きくなるため、周波数の低下により出力V0は低下します。
高い周波入力時より-3dB(70%)低下する周波数を遮断周波数(カットオフ周波数)と言い、RC回路と同じく
fC=1/2πCR
になります。
遮断周波数以下は周波数が半倍になるごとに半分(-6dB)になります。

図1 CR回路の周波数特性
図2はR=1kΩ、C=0.01μFでの周波数特性シミュレーション結果です。
遮断周波数fC は
fC=1/2πCR =1/(2×3.14×0.01×10-6×1×103)=15.9kHz
となり、シミュレーション結果と一致します。
周波数2kHzと半分の1kHzでは出力レベルは1/2になっており、-6dB/Octも確認できます。

図2 CR回路のシミュレーション例
図3はUSB計測器による実測結果です。

図3 CR回路 周波数特性の実測結果
CR回路は直流成分を遮断することができます。
このためオシロスコープの入力カップルACで使われています。
電源ノイズのように直流電圧にレベルの低いノイズが重畳する場合、ノイズ成分のみを感度を上げて観測することができるようになります。