多くのジェネレータの出力インピーダンスは50Ωに規定されています。
使用する場合は特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル経由で50Ωの負荷に接続することが原則です。
図1のように、ジェネレータの出力コネクタから同軸ケーブルを見たインピーダンスは50Ωです。
このため、ジェネレータの出力電圧は出力インピーダンス50Ωと伝送路のインピーダンス50Ωで分割され、半分になります。
信号は同軸ケーブルを伝わり負荷抵抗50Ωに到達、反射は起こらずすべて負荷抵抗で消費されます。

図1 すべての整合が取れる場合
誤って特性インピーダンス75Ωの同軸ケーブルを使用すると、ケーブルの両端で反射が発生します。
また、負荷抵抗が50Ω以外の場合でも反射が発生します。
50Ωと75Ωの同軸ケーブルの外観はよく似ていますが、外皮に印刷された型名で見分けることができます。
そして、型名はケーブルの仕様を表しています。図2では3D-2Vという同軸ケーブルを例に、その意味をまとめました。

図2 同軸ケーブルの規格
先頭の数字はケーブルの太さ、次のDは特性インピーダンスが50Ωであることを意味します。
これ(次のD)がCの場合は特性インピーダンスが75Ωであることを意味し、3D-2Vと外観が同じように見える3C-2Vという同軸ケーブルは、その型名から特性インピーダンスが異なることが分かります
表1に特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブルの主な規格をまとめました。
計測器のBNCコネクタとともによく使われるケーブルは、外径2.9mmの1.5D-2Vから7.5mmの5D-2Vと思います。
ケーブルの太さ、長さの影響
ここで重要になるのは減衰量です。
表では1kmの減衰量が記載されているため、1mでは1/1000になります。
200MHでの減衰量を比べると
1.5D-2V ・・・0.4dB (≒-5%)
3D-2V ・・・0.22dB (≒-2.5%)
5D-2V ・・・0.125dB (≒-1.5%)
になりますが、これは中心導体の表皮効果の影響です。

表1 同軸ケーブルの太さで変わる損失
表皮効果の影響は周波数の上昇に伴い大きくなります。
高周波成分ほど減衰が大きくなるため、これはパルスエッジの鈍りとして現れますので、ケーブル長が長くなる場合には注意が必要です。

図3 ドリブルアップによる波形鈍り
静電容量の影響
表1の注釈にあるように、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブルでは1m当たり100pFの容量を持ちます。
この(特性インピーダンス50Ωの)同軸ケーブルは、図4のようにハイインピーダンスでの接続ケーブルとしても使用できますが、この場合は単なるシールド線と同じ扱いになります。
シールド線では低容量タイプもありますが、50Ω同軸ケーブルでは1mあたり約100pFの容量があり、この容量は計測器の入力容量に加算されることに配慮が必要です。

図4 同軸構造による浮遊容量