自動車のエンジン、モータの回転にともなう振動、路面からのショックによる振動の計測では、位置の変位ではなく速度の変化、つまり加速度を求めたくなります。
落下のショックも何Gという加速度で扱われます。
図1のように物体の位置変化を測定し、その値を微分して速度を、さらに微分(2次微分)して加速度を演算で算出する方法もありますが、どうしても演算誤差が生じやすく、また、演算処理に時間がかかるためリアルタイムに結果を得ることはできません。

図1 速度、加速度の定義
加速度を直接計測するセンサーとして圧電素子を用いた加速度センサーが使われます。
圧電素子は図2のように圧力の方向によって。異なる電荷が発生します。

図2 圧電素子における圧力と電位
この圧電素子に錘を取り付けると加速度の変化に合わせて圧力が変化し、発生する電荷が変化します。

図3 圧力の変化、振動により電位が変化
電荷そのものを直接計測することは困難なため、電荷を電圧に変換するチャージアンプを使用します。
図4は錘を内蔵した加速度センサー、レコーダと組み合わせるチャージアンプカード、レコーダの例です。

図4 加速度測定の例
一部の加速度センサーはアンプを内蔵しています。
ただし外部電源が必要なため、図5のように電源供給のできる加速度モジュールを使用します。

図5 アンプ内蔵の加速度測定の例